画像の出所:https://www.nature.com/articles/d41586-023-03777-x
暗号通貨のビットコインは、連日のように価格が上昇し続けている。この急騰により、投資家やビットコインホルダーたちは大いなる利益を得ている。ところが、最近の研究によれば、ビットコインの採掘により、私たちの環境に多大な損害が及んでいることが明らかになった。
最新の研究は、Nature Communications誌に掲載され、世界中の研究者から注目を浴びた。研究によれば、ビットコイン採掘に使用される電力は、2019年から2020年の間に123テラワット時(TWh)に達したという。
この数字は驚くべきものであり、この採掘によって排出される二酸化炭素の水準は増加し続けていることが明らかになった。研究者たちは、ビットコイン1つの採掘は約0.54トンもの二酸化炭素を放出すると考えている。
これは国際線の飛行機で約5,000マイルを飛ぶ際に放出される二酸化炭素と同等だという。世界的な議論が高まる中、ビットコインの環境への影響がますます注目を浴びるようになってきた。
研究者たちは、採掘に使用される電力が、二酸化炭素を大量に排出する火力発電所から供給されていることを指摘した。このため、ビットコインの採掘は温暖化や環境汚染を助長しているという。
一方で、ビットコインの支持者たちは、この研究に疑問を呈している。彼らは、「ビットコインの採掘は再生可能エネルギー源からの電力利用も可能であり、研究対象となった2019年から2020年のデータは現状とは異なる可能性がある」と主張している。
しかしながら、この研究により、ビットコインの成長と環境負荷との関係が明らかになり、より環境に配慮したアプローチが求められることが分かった。今後、ビットコインや他の暗号通貨の持続可能性への取り組みが重要な課題となっていくことは間違いないだろう。